「運動」は乳がんの予後を改善する、重要な働きがあるそうです。
日本乳癌学会のガイドラインに、こう書かれています。
乳がんと診断された後に適度な運動を行う方は、行わない方に比べて乳がんの再発リスクや死亡リスクが低くなることは、ほぼ確実です
再発リスクはおよそ25%、乳がんによる死亡リスクはおよそ35%低くなると書かれています。目安は、少し汗ばむぐらいの歩行や軽いジョギングを週に2時間半以上。
わざわざ「運動」の時間をつくらなくても、日常生活の中で、効率的に「動く」ことを意識しています。
駅でエスカレーターに列ができていて、隣の階段はあまり使われていない。よく見る光景です。
私はできるだけ階段を使います。疲れている時、汗をかきたくない時は、エスカレーターに乗ります。
ただ、下りはほぼ必ず階段です。息も上がらないし、汗もかかない。列に並ばずに済むので、むしろ早い。
下りるときの体
階段を下りるとき、脚の筋肉は縮んでいません。体が落ちるのを支えながら、伸ばされています。
筋肉が伸ばされながら力を出す。これをエキセントリック収縮(伸張性収縮)といいます。ダンベルを持ち上げるのが縮む動き、下ろすのが伸びる動きです。階段でいえば、上りが持ち上げる側、下りが下ろす側になります。
下りるときに使われる筋繊維は、上るときの半分ほどだといわれています。
少ない本数で同じ体重を支えるので、1本あたりの負担は大きくなります。
息が上がらないのに、筋肉には効いている。下りが「もったいない」のは、ここです。
私は、この「下ろす」動きを使うメソッドのダイエットインストラクターです。
「下ろす」動きでついた筋力は、運動をやめたあとも落ちにくいという研究もあります。
骨のこと
骨は、体重のような物理的な刺激が加わると強くなるとされています。負荷が大きい人ほど骨密度が高い、とも。
すすめられているのは、ウォーキングやジョギング、筋力トレーニング。水泳のように体重がかからない運動より、陸上の運動です。
階段の上り下りも、体重がかかる動きです。
気をつけていること
手すりが掴めるところを歩きます。
両脚のひざとつま先は、常に正面に向けます。 下りは膝への負担が大きいので、向きがずれたまま体重をかけないようにしています。
次の方は控えてください。
- 下肢の関節を痛めている方
- 高さに恐怖を感じる方
- サンダルやヒールのある靴を履いているとき
- 妊娠中の方
おわりに
年を重ねると、骨密度の低下が気になります。骨に負荷をかけることは必要だと思うので、日常の中でできることをしています。
その一つが下り階段を使うことです。エスカレーターの列に並ばずに、安全に階段を使ってみませんか?
出典
- 日本乳癌学会 患者さんのための乳がん診療ガイドライン2023年版 Q60-7
- 新潟医療福祉大学 研究力(掲載誌:BMC Sports Science, Medicine and Rehabilitation)
- 厚生労働省 e-ヘルスネット 骨粗鬆症予防のための運動(執筆:真田樹義・立命館大学スポーツ健康科学部教授)
この記事を書いた人
なぎ|ヨガ講師。2012年、41歳で乳がんの手術を受けました。健康的なことをしなくては!という思いに駆られ、ヨガの先生になりました。抗がん剤治療・10年間の抗ホルモン治療を経て、2026年にインプラントによる乳房再建手術を受ける(このブログはその記録です)。
運動に関する内容は一般的に知られていることと、出典を示した研究をまとめたものです。効果を保証するものではありません。持病のある方や治療中の方は、主治医にご相談ください。


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