友人の中で、私ががんを経験したことを知っているのは、ほんの数人です。
40歳でほぼがんだと言われ、詳しい検査が始まりました。細胞診クラスV。がんと確定したのは、41歳の誕生日です。
晴天の霹靂でした。がんは高齢期になるものだと思っていて、自分が40代でがんになるなど、微塵も考えたこともなかった。
ショックが大きすぎて、周りの誰にも知られたくなかった。ママ友たちの間で噂されたり、子供も小さいのに、とまわりに同情されるのが最も嫌でした。
当時は夫の転勤に伴う引越しの準備や、お友達とのお別れに忙しく、そんな中、左胸にしこりを見つけました。
近くのクリニックに行ったのは、引っ越しが終わり、少し落ち着いた頃。
新天地での生活のスタートは、がん治療のスタートでもありました。
幸か不幸か初めての土地、知り合いも皆無でした。誰にも知られずに、孤独に治療しました。
ウイッグになっても、知り合いに見られることもなく、その点はほっとしたことを覚えています。
母が来てくれた
今は亡き母が、抗がん剤の副作用が出そうな頃に、毎回遠くから来てくれました。子供の世話や家事をして助けてくれました。
本当に助かった。あの時はありがとう。
母は、コロナ禍にがんで亡くなりました。
病院に入れるのは長男ひとりのみというルールで、最後は看取れませんでした。けれど緩和病棟にいる時、何回かビデオ電話はできました。
その時、生まれて初めて、今まで伝えられずにいた感謝を母に伝えました。
「お母さん、産んでくれて、育ててくれてありがとう」
母は言いました。
「そんなの当たり前じゃないの」
わんわん泣きました。
再建手術をしていることは、父にも弟にも、離れて住んでいる息子にも伝えていません。知っているのは、一緒に住んでいる夫と娘だけ。
母には一番に伝えたかったな。
この記事を書いた人
なぎ|ヨガ講師。2012年、41歳で乳がんの手術を受けました。健康的なことをしなくては!という思いに駆られ、ヨガの先生になりました。抗がん剤治療・10年間の抗ホルモン治療を経て、2026年にインプラントによる乳房再建手術を受ける(このブログはその記録です)。
このブログは私個人の体験記録です。

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